デスティネーションは、ミクロネシアのグアム島だった。当時のグアムのサーフ事情といったら今にもましてサーファーの数も少なくクローズドな世界、解り易く言うと「よそ者はくるな!」と言う雰囲気が漂って
いた。
肝心な波はと言うと季節さえ外さなければパーフェクトなリーフブレイクが棚の上を遠慮なく転がっている。しかし、その波はパワフルかつワイルド、ちょっとやそっとじゃそばにも寄り付けないそんな印象
が今でも鮮明に残っている程だ。
こちらは、始めて見る本物の波に圧倒され大きなセットが入って来る度に心臓が大きくドキドキと騒ぎ出し、緊張と恐怖心一杯。像の背中にでもよじ上るかの様に必死でうねりの小山をよじ上るするとその奥には、親像がむれを引き連れてこちらへと向かって来る。アフリカのサバンナでのサファリならば声高らかににラッキーを連発する所だろうが、こちらは「どうか目の前で崩れず無事に越えられますように」と天にも祈る思いだった。
ちょっと話はそれるのだが、ビッグウェーブにチャージする時に持ち出す特別なサーフボードをガンと言うのだが、この名前の由来は巨像を射止める時に用いるエレフォントガンに由来している。つまりビッグウェーブを巨像に見立てた事からそう呼ばれる様になったのだ。ともかくそんな状況ではあったが一ヶ月程滞在していると次第に周りの空気にもなじみ、波とのヴァイブレーションも合い始めて行った。
この旅では多くの事を学びその後のサーフトリップのマスターピースとなった。
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